住宅を購入する際に受けられる補助金の1つとしてZEH(ゼッチ)補助金という制度があります。今回は、ZEH補助金の概要と補助金をもらうために必要な基本的な要件についてご紹介します。
ZEHとは?
ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称であり、「住宅の年間の一次エネルギー消費量が正味でゼロとなる住宅」を指します。もう少しわかりやすく言えば、住宅を高断熱にし、高性能の設備機器を導入し、太陽光発電設備を設置した住宅を指します。
ZEH補助金の推移
ZEH補助金の要件を満たすことで、国(経済産業省)から補助金が給付されます。過去の補助金の金額は以下の通りです。
年度 | 補助金額 | 蓄電システム | 補助件数 |
---|---|---|---|
平成24年度 | 上限350万円*1 | なし | 443件 |
平成25年度 | 上限350万円*1 | なし | 1,055件 |
平成26年度 | 上限350万円*1 | なし | 938件 |
平成27年度(26年補正) | 定額130万円/戸 | なし | 6,146件 |
平成28年度 | 定額125万円/戸 | 5万円/kWh(上限50万円*2) | 6,322件 |
平成29年度 | 定額75万円/戸 | 4万円/kWh(上限40万円*2) | 7,693件 |
平成30年度 | 定額70万円/戸 | 3万円/kWh(上限30万円*2) | 未定 |
ZEH補助金の創設当初は、最大で350万円もの補助金がありましたが、平成30年度には70万円まで減額される見通しです。これはZEHがある程度普及し、ZEH要件を満たすための高断熱化や省エネ機器、太陽光発電システムの価格が下がったことを考慮しています。
ZEH補助金の要件
ZEHの定義だけでは曖昧なので、補助金をもらうために満たさなければならない要件が定義されています。平成26年度の補正事業以降に、現在のZEH基準の大枠が制定されました。具体的な条件は以下の通りです。
① 強化外皮基準(例:東京6地域では、UA値≦0.6[W/㎡k])
② 基準一次エネルギー消費量*3を20%以上削減
③ 太陽光発電など再生可能エネルギー導入(例:太陽光発電システム)
④ ①~③により基準一次エネルギー消費量から100%削減
ZEH要件のち、②~③のエネルギーの関係をまとめたのが、以下の図です。ZEHと表現されているエリアを満たすことが求められます。再生可能エネルギーなどにより75%以上削減できた場合はNearly ZEHとなり、住宅ローンの優遇や省エネ住宅ポイントの対象になりますが、本ZEH補助金の要件は満たせません。
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